情弱医学生の独り言

情弱医学生の頭の中。人生設計、お金、対人関係、日常などについて考えたことをつらつらと。

80's(エイティーズ)

どーも、情弱医学生です。

今回は読了本の感想で、

「80's(エイティーズ)」

著 橘 玲

 

今回は自己啓発が好きな方にお届けします。

 

この本を読んで伝えたいことは、人生にあえて価値を付けるとしたら、「1日」を真剣に生きたかどうかの積み重ねで決まるだろう、ということです。

 

橘玲さんは私が尊敬する人物の一人です。著書で深く感銘を受けたのが「幸福の資本論」です。この本を読んで初めて、私は幸福という概念が抽象の域から抜け出たと感じました。幸福の定義は人それぞれですが、とにかく彼は幸福を系統立てて説明できる可能性を私に示してくれました。

彼は自己啓発以外にも精通していて、金融、心理学、編集、宗教、統計、旅行などその分野は多岐にわたります。それらの分析と深い洞察はいつも私を驚かせてくれます。

 

「80's」はそんな橘玲さんの自伝です。

正直、どんな人生を送ってきたら、あんな素晴らしい文章が書けるのだろうと思って読み始めましたが、案の定とんでもなかったです。

本当に小説のような人生でした。山あり谷あり、退屈とは無縁のような物語が綴られていました。

 

読み終わって、思ったことは2つ。

一つは同じ人間でも、ここまでドラマを引き起こせるのかということです。つまり、私は一個人の未来の可能性を感じました。夢と言い換えてもいいでしょう。

もちろん、彼の物語を語る時、時代背景や周囲の環境は考慮するべきだと思います。彼は最終的に成功したから、この本を書いているのであって、同じような生き方をして失敗した人の山が彼の後ろには積み上がっているはずです。

もう一つは、彼と比べて自分はどうか、ということです。

恵まれた環境に生まれ、これといった苦労もない。何かに打ち込んだわけでもない。暗記は得意だったから、大学に入ることはできた。

とても物語にできるようなボリュームはないな、と少し気落ちしました。

 

ところで、比較するのは娯楽としては良いのですが、生産性がありません。これまで書いたことを踏まえて、一つ「これから、どうするか?」について考えを進めてみましょう。

 

私は、人生というのは本質的に全員同じなのではないか?と考えました。

確かに、私と橘玲さんの人生は天と地ほど違って見えます。

しかし、人生の内容がどれだけ違っていても、同じ土俵で競える分野があると思うのです。

それは、1日を真剣に生きたかどうか、です。

橘玲さんの実力は本物です。日々の積み重ねがその実力を読者に感じさせるのでしょう。

一方、私も結果として同じ量をつい上げてきたとは言いませんが、無知なりに自分の時間を積み上げてきたように思っています。

そして、これは全ての人に同じことが言えます。皆、自分なりに精一杯生きていることに間違いはないと私は信じています。

 

そう考えれば「これから、どうするか?」は自ずと決まります。

私なら今日一日、生活を正し、医学の勉強をし、本を読み、筋トレをし、1日を振り返って、1日を終える。

これだけです。

 

人生の結果は誰にもわかりません。わかるのは、せいぜい今日1日で、自分が何をできるのかくらいです。きっと遠い先のことは、私たち人間が関与しえない偶然のようなものが勝手に決めてくれるでしょう。

 

そうだとすれば、人生にあえて価値を付けるとしたら、「1日」を真剣に生きたかどうかの積み重ねで決まる、と言えるのではないでしょうか。